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自己破産はデメリットなしでメリットしかない?したもん勝ちと言われる理由とリスク

2024.08.05

借金救済制度と呼ばれている債務整理の1つである自己破産。

自己破産が成功すれば、すべての借金を帳消しにすることができるため、借金をもう払えない…借金生活から脱して人生やり直しをしたい!という方には最適の方法といえます。

しかし、実際に自己破産をするとなると、デメリットやリスクもありますし、費用もかかってきます。

別の債務整理の方法で完済が目指せるという方が自己破産を選択してしまったり、自己破産が一番最適な方に任意整理や個人再生を選択し、その後の返済が辛いということを避けるためにも、弁護士や司法書士に相談は欠かせません。

自己破産のメリットやデメリット、かかる費用の目安を紹介するとともに、自己破産費用が払えないときの対策についても解説します。また、自己破産以外の債務整理についても紹介していきます。

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Contents

借金に困ったら借金減額や免除ができる!自己破産を含む債務整理の種類についておさらい!

借金の返済が苦しいとき、「債務整理」という方法で借金を減額・帳消しにできる可能性があります。

今ある借金が減額・帳消しになるなんて騙されているのではないか、怪しい方法であったり危険な行為なのではないか、そう思うかもしれませんが、債務整理は借金救済制度とも呼ばれていて、法律に則った方法で借金を減らす、免除できる方法なので安心して利用することが出来ます。

借金救済制度には、過払い金返還請求と、主に3つの種類がある債務整理があります。

  • 過払い金返還請求:払い過ぎた利息を返還してもらう
  • 任意整理:将来利息カット、残りの借金を3~5年で分割返済することを債権者と直接交渉する
  • 個人再生:裁判所に申し立てることで、借金を大きく減額し(元金含めて5分の1~10分の1に)残りの借金を3~5年で分割返済する
  • 自己破産:裁判所に申し立てを行い、借金の支払い義務をすべて免除してもらう(借金返済をしなくても良くなる)

過払い金請求はあくまでも払い過ぎた利息を返還してもらう手続きのため、借金を減額・ゼロにする債務整理とは目的が異なります。

しかし、過払い金請求を行うことによって今ある借金を減額・帳消しできる可能性があることから、債務整理の1つとして紹介されることも多いのです。

また、債務整理に「特定調停」が加わることもあります。特定調停は裁判所の仲介で債権者と交渉をして返済条件を調整する手続きです。交渉では任意整理と同様に将来利息のカットなどを目指します。

自己破産とは?借金がゼロになる手続きで借金返済に困ったときの最終手段!

借金の減額効果が最も大きいのが、自己破産です。

自己破産は、免責が認められれば今ある債務をすべて帳消しにすること(借金がゼロになる)ができ、借金の返済義務から逃れることができる手続きです。

今後の借金返済義務がなくなるため、借金で人生終わり…本当にお金がない辛い…と思っている方も、新たに人生をやり直すチャンスとなります。

自己破産の条件とは?誰でも自己破産で借金をチャラできる訳ではない!

自己破産は借金をゼロにできるんだから、「自己破産したもん勝ち?」なのではと思う方もいらっしゃるでしょう。

しかし、まず自己破産は誰でもできる手続きというわけではありません。条件があります。

  • 支払い不能である
  • 非免責債権(国民年金の保険料、国民健康保険の保険料、悪意で加えた不法行為に対しての損害賠償請求、養育費、婚姻費用分担請求権、罰金、刑事訴訟費用など)だけではない
  • 免責不許可事由に該当しない

【免責不許可事由とは?】
自己破産を前提に借金をするというやり方に対して、それを防止するために儲けられたルール。下記の様な行為は免責が許可されない可能性が高いです。

  • 自己破産の手続き直前や手続き中に、財産価値を減少させたりする行為(所有不動産を親族に譲る、現金を他の家族口座に移し替える、車や家の名義変更をする、財産を損壊したり譲渡したりするなど)
  • 破産を前提に借金をする行為(闇金などの法外金利での借り入れ、クレジットカードのショッピング枠の現金化など)
  • 債権者を平等に扱わず、親や友人への返済を優先するなど、特定の人だけに借金返済をしたりする行為
  • 運良く成功して利益を得られる行為を過度にする行為…ギャンブルの借金(パチンコやパチスロ、競馬などでの借金)や、浪費(ブランド品の購入やキャバクラ、ホスト通い)、株式投資やFXなど
  • 完済できない借金を、返済できると見せかけて金融機関をある意味騙す行為(詐術による信用取引をすることで、財産を得る行為)
  • 書類の隠蔽や偽造、改ざんする行為
  • 債権者一覧の書類(債権者名簿)に虚偽がある
  • 破産管財人や、裁判官書記などに対し、調査協力を怠る行為(虚偽の説明をしたり、説明を拒んだりすること)
  • 破産管財人の調査などに対して妨害する行為
  • 過去7年の間に自己破産をしたり、個人再生(給与所得者等再生)の再生計画が許可されて過去7年以内に行った場合(※小規模個人再生は該当しない)
  • 破産の手続きにあたって、義務を怠る行為(財産隠蔽、する行為

自己破産は借金がいくら以上あればできる、いくら以上の借金の場合は自己破産すべき!と言うものではありません。

支払い不能であることが条件となるため、個人個人の借入状況や返済状況、その他財産や収入などの状況によってその額は変わってきます。

以下のような項目から総合的に判断されます。

  • 収入
  • 財産
  • 年齢
  • 借入総額

借金が100万円程度でも、収入がない、高価な資産・財産が無い場合は自己破産が認められる場合があります。

自己破産の2つの種類「同時廃止」と「管財事件」について解説

自己破産には2つの種類があり、財産の有無によって異なります。

同時廃止 ・本人に財産がない場合に適用
・破産手続き開始決定と同時に破産手続きが終了
・短期間で済む
・費用が安く済む
管財事件 ・財産がある場合に適用
・財産をお金に変えて債権者に配当する
・破産管財人が選出される

同時廃止は書類審査だけで手続きが終了するため、準備期間を含めて4~10ヶ月程度が必要となります。管財事件と比較して、費用を大きく抑えることができる特徴があります。

一方、管財事件は裁判所への予納金は50万円程度必要となり、手続き期間も準備期間を含め以6~12ヶ月以上と長い期間が必要となります。

個人の自己破産では同時廃止が一般的です。財産がなく破産管財人の選出がない場合は同時廃止となるためです。

同時廃止ではなく、管財事件になるケースの例を挙げてみましょう。

  • 資産総額が20万円以上
  • 破産者が法人である
  • 破産者が個人事業主である
  • 債権者が多い
  • 負債が多い
  • 資産調査が必要
  • 免責不許可事由に該当

また、管財事件の中でも費用が抑えられる「少額管財」という手続きもあります。

こちらは、代理人である弁護士を通してのみ利用できるものであり、予納金を抑えることができます。

弁護士による申し立てが必要となるのは、弁護士が申し立てる時点である程度破産者の財産調査を行っていることが想定されているためです。

管財事件は必要となる予納金が50万円程度かかるため、破産を申し立てた人にとって大きな負担となります。破産したくでもできない、という事態を避けるため、弁護士による申し立てを行うことで予納金を押さえられる少額管財手続きが行われているのです。

自己破産はメリットしかないから「自己破産はしたもん勝ち」と言われているってホント?

自己破産をすると、借金がまるまる免除されるのが最大のメリットです。

その他にも、次のようなメリットがあります。

  • 弁護士や司法書士に依頼すれば、借金の取り立てがすぐに止まる
  • 一部の財産は残すことが出来る

自己破産を弁護士に依頼すると、各債権者に対して「受任通知」を送付します。受任通知を受け取ると、借金の取り立てを直接行うことはできないため、すぐに取り立てがストップします。

債権者とのやり取りも弁護士に一任できるため、精神的なストレスがなくなります。

また、自己破産で財産をすべて手放さなければいけないイメージがありますがそれは誤りです。自己破産をした後の生活を送るための一定の現金、生活に必要な財産は手元に残すことができます。(これを「自由財産」と呼びます。)

自由財産となる財産は、以下の通りです。

  • 破産手続き開始決定後に手に入れた新規財産
  • 99万円以下の現金
  • 差し押さえ禁止財産(生活に欠かせない家具家電など、確定給付企業年金、確定拠出年金など)
  • 自由財産の拡張が認められた財産
  • 破産財団から放棄された財産

気を付けたいのは、現金で自由財産で認められるのがあくまでも99万円以下であるるという点です。「預金」は自由財産に該当しないため、自己破産すると預金は全て債権者に配当されるために没収されます。

ただし、一定額の預金が自由財産として認められることもあり、これを自由財産の拡張と呼びます。この金額は各地方裁判所によって異なります。

自己破産をしてもすべての財産を手放すことはなく、今後の生活を送ることはできるので安心してください。

自己破産のメリットを見た感じ、「自己破産したもん勝ち」は本当かも!と思われたかもしれませんが、メリットが大きい分、自己破産には大きなデメリットやリスクもあるのです。

財産没収だけではない!自己破産のデメリットとは?

自己破産は借金がなくなる、自己破産したもん勝ちって本当なのかな?と思った方にお伝えしたいことがあります。それは、自己破産にはそれ相応のデメリットがあるという点です。

一部の財産は手元に残ると言っても、やはり財産が差し押さえられてしまうのはデメリットとなります。不動産も差し押さえられるため、引っ越しを余儀なくされるでしょう。

自己破産には、他にもデメリットがあります。

  • 個人信用情報に事故情報が登録される(ブラック扱いになる)
  • 手続き中は、一部の職業・資格が制限される
  • 官報に住所、氏名が掲載される
  • 破産管財人が選出されると長期間の旅行・転居をする際に、裁判所の許可が必要となる
  • 社会的信用を失いかねない
  • 保証人に一括請求が行くため、大変迷惑をかけることとなる

自己破産をすると、最長10年程度の期間、個人信用情報に事故情報が登録されてしまいます。この間はブラック扱いとなり、新たなローンやクレジットカードの契約が出来ません。

ただし、ブラック扱いになるのは登録期間が異なるだけで、他の債務整理の方法(任意整理、個人再生)も同様です。また借金滞納が2~3ヶ月続いた場合も登録されます。

自己破産ならではのデメリットとしては、手続き中の職業や資格の制限が挙げられるでしょう。

  • 弁護士
  • 司法書士
  • 警備員
  • 宅地建物取引主任者
  • 旅行業務取扱管理者
  • 証券外交員
  • 保険外交員

他にもありますが、これらの職業は、免責許可が決定されるまで制限されることになります。こういった職業の方は、数か月間は仕事ができない期間となってしまいますので注意しておきましょう。

職業制限は他人の財産を預かる可能性があること、人の生命や身体への影響する可能性があることなどを考慮して制限が行われています。制限を受けるのはあくまでも申し立てをした本人のみであり、家族の職業や資格に影響はありません。

自己破産でも帳消しにできない借金がある!非免責債権について

自己破産では基本的にすべての借金が帳消しになりますが、自己破産をしても免責されることがない「非免責債権」があります。

非免責債権とは

破産手続きでも支払う必要がある債権。税金、健康保険税、年金、損害賠償請求、養育費などが該当します。

消費者金融や金融機関、クレジットカードの借金はゼロになるかもしれませんが、非免責債権がある場合は自己破産後も返済し続けなければいけないので注意しましょう。

自己破産は借金が返せない人のための手続きだが費用はかかる!金額の目安は?

自己破産をするためには、様々な費用がかかります。

  • 弁護士費用
  • 収入印紙(申立て手数料)
  • 郵便切手
  • 破産予納金
  • 官報公告料

弁護士費用は事務所によって異なりますし、破産予納金は自己破産の種類によって変わってきます。

ここでは、費用目安を紹介します。

弁護士費用 30万円~80万円
収入印紙(申立て手数料) 1,500円
郵便切手 債権者数によって異なる
破産予納金 同時廃止:1~3万円
管財事件:50万円程度
少額管財:20万円
官報公告料 同時廃止:11,859円
管財事件:15,499円

弁護士に依頼すると、それだけ高額な費用がかかりますが、弁護士に依頼することで、

  • 手間や時間がかかる書類作成を代行してもらえる
  • 受任通知を送ることにより債権者からの取り立てが止まる
  • 弁護士が代理人になれば少額管財が使える可能性がある

など、様々なメリットがあります。

自己破産の弁護士費用が支払えないなら法テラスの利用を検討してみて!

自己破産には高額な費用がかかりますので、いくら借金がなくなるとは言っても自己破産をするための費用が捻出できない人もいるかもしれません。

そんなお金がない、でも法的サービスを受けたい!という方が利用できるのが、法テラスです。

法テラスは国が設立した法的トラブル解決の総合案内所であり、裁判や紛争解決のための制度利用、弁護士や司法書士などのサービスを身近に受けられることを目的として運営しています。

法テラスの業務は、次の通りです。

  • 情報提供業務
  • 民事法律扶助業務
  • 司法過疎対策業務
  • 犯罪被害者支援業務
  • 国選弁護等関連業務
  • 受託業務

利用者からの問い合わせに対し、法テラスが国や地方公共団体、弁護士、司法書士、消費者団体などと連携・協力して情報やサービスを提供しています。

法テラスのサービスに、費用の立て替え制度があります。

交渉や調停、裁判、書類作成を弁護士・司法書士に依頼した際にかかった費用を法テラスが立て替え、分割で法テラスに費用を返済するという制度です。

弁護士・司法書士に依頼する際にかかる費用としては、以下が挙げられます。

  • 着手金
  • 印紙代
  • 鑑定費用
  • 通訳費用
  • 交通費
  • 報酬金

ただし、費用の立て替え制度を利用できるのは、次の3つの条件を満たした人のみです。

収入などが一定額以下である ・申込者及び配偶者の手取り月収額が
基準を満たしている
・申込者及び配偶者が有する資産が
資産合計額基準を満たしている
勝訴の見込みがないとはいえない ・和解や調停、示談により紛争解決の見込みがある
・自己破産の免責見込みがある
民事法律扶助の趣旨に適する ・報復的感情を満たすための宣伝
権利濫用的な訴訟ではない

立て替え払いが利用できれば、一度に多額の費用を支払う必要がなくなるため負担を抑えられます。

また、法テラスに自己破産と依頼すると、一般的な弁護士事務所に依頼する場合と比較しておよそ費用を半額に抑えることができます。

法テラスの利用条件についてホームページで確認すると共に、利用の可否について法テラスに相談してみると良いでしょう。

生活保護受給者が自己破産もしたいと思った場合、条件に当てはまれば立て替え費用の猶予や免除申請をすることも可能です。

費用面で心配なら、分割払いや後払い可能な弁護士事務所を選ぶのも良い

弁護士事務所の中には、分割払いに対応しているところもあります。全額費用を用意できていなくても、後払いや分割払いであれば対応できることもあるでしょう。

弁護士に依頼する際には、支払い方法についても確認しておくと安心です。

費用を抑えるのであれば、司法書士に依頼することもできます。しかし、司法書士は自己破産を行うにあたって書類作成のサポートはしてくれますが、代理人となることが出来ません。

また、専門家への依頼費用という面だけ見れば司法書士の方がお得なケースもありますが、司法書士に自己破産を依頼すると管財事件となるため予納金が高額になります。裁判所への出廷や手続きは全文自分で行うことになるため、手間も時間も取られるでしょう。

司法書士が書類作成、本人申し立てをした場合、通常の管財事件となるため、自己破産を検討するのであれば、まずは弁護士に依頼を試みる方がスムーズでしょう。

ただし、自分の借金が「自己破産」することがベストかがわからないため、借金相談については司法書士でも弁護士でも、自分が信頼できる先であったり、借金減額診断などを運営している事務所にまずは相談してみると良いでしょう。

その際には、自己破産以外の債務整理(任意整理・個人再生・特定調停)や過払い金請求についても確認しておきましょう。

自己破産に強い法律事務所の選び方

自己破産を相談・依頼するのであれば、やはり自己破産に強い事務所を選びたいですよね。

数多くある弁護士事務所の中で相談先を決めるときには、次のポイントをチェックしておきましょう。

  • 相談料が無料
  • 費用が明確
  • 分割払いに対応している
  • 借金問題が専門、得意
  • 印象が良い

それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。

相談料が無料

まずは相談料が無料であることが大切です。借金返済に困っている中で相談費用を捻出するのは抵抗があるかもしれません。ただし、相談料は無料でも1回あたりの相談時間が決まっているケースがほとんどですから、スムーズに相談できるようあらかじめ相談内容、借金の状況をまとめておくことをおすすめします。

無料で相談できる弁護士事務所は多いのですが、相談回数に制限を設けている事務所もあります。納得できるまで相談したいのであれば、回数制限のない事務所を選ぶことも大切です。

費用が明確

費用が明確であることも大切です。依頼前に費用がどのくらいかかるのか、具体的な金額を確認しておきましょう。

提示される費用に、以下の項目が含まれているかどうかチェックしてください。

  • 相談料
  • 着手金
  • 弁護士報酬
  • 実費
  • 予納金

事務所によっては設定がないものもありますが、追加費用が発生する可能性について確認しておけばトラブルにならずに済みます。

費用を確認、納得しないうちに契約することは避けてください。

分割払いに対応している

自己破産を依頼すれば高額な費用を用意する必要があります。一括での支払いは簡単ではないかもしれませんので、分割払いに対応している事務所を選ぶのがおすすめです。

弁護士に依頼して受任通知を発送してもらうことで督促が止まります。止まった返済資金を積み立てることで弁護士費用や裁判所費用(予納金)を貯めることもできます。

着手金がある事務所は、後払いにしてもらうと余裕ができるでしょう。

借金問題が専門、得意

自己破産は手続きが多く、専門的な知識やノウハウが求められます。だからこそ、借金問題を専門とする弁護士事務所、借金問題を得意としている弁護士事務所を選ぶことが大切です。

また、自己破産を申し立てる裁判所は依頼者の住所地にある裁判所となるのが原則です。遠方の事務所に依頼してしまうとその都度交通費や日当が発生する可能性がありますので、近隣の事務所があればそちらに相談することをおすすめします。

印象が良い

借金問題を相談するのであれば、話しやすいことはもちろん、メリットやデメリットまで丁寧に説明してくれる、不安や疑問にきちんと答えてくれるなど印象の良い事務所を選ぶことが大切です。

決して安くはない費用を支払って依頼するのですから、相手を信頼できるかどうかは非常に重要なポイントです。合わないな、と思えば違う事務所に相談してみるなどしてみることをおすすめします。

自己破産の依頼におすすめの弁護士事務所4選

自己破産を検討しているのであれば、書類作成のみでなく代理人として最初から最後までサポートしてくれる弁護士事務所に依頼するのがおすすめです。

ここでは、自己破産の依頼におすすめの弁護士事務所を4か所ピックアップして紹介していきます。

【弁護士法人・響】弁護士、税理士、行政書士など連携して問題を解決

弁護士法人・響は弁護士、税理士、行政書士など響グループで連携して依頼者の問題を解決する弁護士事務所です。

【おすすめポイント】

  • 相談実績:43万件以上(2024年2月時点)
  • 女性弁護士も在籍!女性でも安心して相談できる!
  • 全国からの相談に対応!地方に住んでいても実績ある弁護士事務所に相談可能
  • 1人ひとりの状況に合わせた解決策を提案!

自己破産の費用はこちらです。

相談料 無料
自己破産の着手金 330,000円~(税込)
自己破産の成功報酬 220,000円~(税込)

【ベリーベスト法律事務所】破産・免責の認可件数累計が3,000件を超える

ベリーベスト法律事務所は全国74拠点に約360名の弁護士が在籍する大規模法律事務所です。何度でも相談は無料、経験豊富な弁護士がチームで連携して1人ひとりの相談に対応しています。

【おすすめポイント】

  • 日本全国に拠点があるので自宅近く、会社帰りに相談しやすい!オンライン相談にも対応可能
  • 電話相談の通話料は無料!24時間いつでも相談できるので安心
  • 相談件数累計:368,091件(2011年2月~2022年12月末)
  • 破産・免責許可件数累計:3,737件(2007年~2022年12月末まで)
  • 再生・認可決定件数累計:819件(2009年~2022年12月末まで)

自己破産の費用はこちらです。

相談料 無料
自己破産の基本報酬 同時廃止:495,000円(税込)
管財事件:550,000円~770,000円(税込)
自己破産の成功報酬 無料
事務手数料 44,000円(税込)
※管財事件の場合は予納金として別途20万円~必要

【弁護士法人サンク総合法律事務所】債務整理専属チームが借金問題解決をサポート!

サンク総合法律事務所は365日24時間借金問題の相談を受け付けている弁護士事務所です。全国から相談を受け付けており、借金問題専用の相談窓口もあります。

【おすすめポイント】

  • 相談・問い合わせ実績:27万件以上
  • 初期費用0円、分割払いにも対応しているので手持ちの資金がなくても相談・依頼できる
  • 債務整理については専属チームでサポートし女性弁護士も在籍しているので女性の相談者も安心!
  • 相談は何度でも無料!納得できるまで相談できる

自己破産の費用はこちらです。

相談料 無料
自己破産費用 要相談

【弁護士法人ユア・エース】雑誌やラジオなど多くのメディア紹介された実績あり

弁護士法人ユア・エースは各案件に対して専門チームで対応し、早期解決を目指している弁護士事務所です。依頼者とコミュニケーションをとり、不安を和らげることを心掛けています。

【おすすめポイント】

  • 債務整理専門チームが依頼者1人ひとり対応!スムーズな解決を目指す
  • 全国の相談に対応!近くに弁護士事務所がない人でも相談できる
  • 闇金業者と闘ってきた実績あり!闇金に悩む人の相談にも対応可能
  • 司法書士や行政書士、不動産などユア・エースグループとして連携して包括的にサポートできる

自己破産の費用はこちらです。

相談料 無料
自己破産の着手金 220,000円~(税込)
自己破産の成功報酬 330,000円~(税込)

自己破産以外の債務整理(任意整理・個人再生・特定調停)や過払い金請求の利用条件やメリット・デメリット

自己破産以外にも債務整理方法はあります。

ここでは、過払い金請求、任意整理、個人再生の特徴や、メリットデメリットについて解説します。

過去に払い過ぎた利息を取り戻す「過払い金請求」のメリット・デメリット

以前は、現在の利息制限法の上限金利である20%を超えた金利で借入・返済をしている人がいました。

それは、出資法の上限金利が29.2%だったことから、高い方の金利で貸し付けを行っている業者が多かったためです。

いわゆる、グレーゾーン金利です。

しかし、2007年に貸金業法が改正され、金利が20%まで引き下げられたことで、利息制限法の上限を超えた利息は、債権者に請求することで取り戻すことが出来るようになりました。

これが過払い金請求です。

利用条件 ・2007年ごろまでに借り入れをした
・完済後10年が経過していない
メリット ・完済後であればブラックにならない
・返済中でも請求できる
・カードや書類がなくても調べられる
・周囲に知られる心配がない
デメリット ・過払い金請求をした業者は利用できなくなる
・過払い金請求をしても借金が完済できなければ
ブラックになる

すでに完済している借金について過払い金請求をする場合、ブラックにならないため、デメリットはほとんどありません。専門家に依頼すればその分費用はかかりますが、お金が戻ってくるので可能性がある方はして損はないと思います。
(費用よりも戻りのお金が少ないという場合は除きます)

しかし、返済途中の借金で過払い金請求をして、過払い金請求をしても借金が残ってしまった場合は、個人信用情報に事故情報が登録されブラック扱いとなってしまいます。(任意整理をしたという扱いになるため)

ブラック扱いにはなるものの、過払い金請求で借金額が減額できる可能性があるのは間違いありません。借金返済に困っている人は、一度過払い金の有無について確認してみることをおすすめします。

また、他の債務整理方法を選択しても、弁護士・司法書士に依頼する過程で過払い金の有無については確認してもらえるのが一般的です。

債権者と直接交渉して将来利息をカットしてもらう「任意整理」のメリット・デメリット

任意整理は債権者と直接交渉し、将来利息のカット、遅延損害金のカットなどにより返済総額を減額する方法です。

返済総額だけでなく、月々の返済額も減額できる可能性があります。

利用条件 ・3~5年で完済できる
・安定した収入がある
メリット ・家族に内緒で手続きできる
・債権者を選ぶことが出来る
・短期間で手続きできる
デメリット ・事故情報に登録されブラックになる
・大きな減額は期待できない

任意整理は将来利息をカットするだけですから、大きな減額効果は期待できません。また、減額した借金を確実に返済していかなければならず、「継続した安定した収入」がなければ任意整理はできません。

また、裁判所を通さずに短期間で済む手続きではありますが、交渉がうまくいかないこともあります。

借金問題に強い、交渉力のある弁護士・司法書士など専門家のサポートを得るようにしましょう。

奨学金が払えない、奨学金の返済が苦しい…という方が、任意整理を検討しているかもしれません。奨学金で任意整理を利用する事はできますが、大変不向きです。

なぜなら、奨学金には連帯保証人がいるため、任意整理をしても返済義務が連帯保証人に移るだけです。また、奨学金は元々低金利であること、毎月の返済も比較的少額になっているため得られる効果が少なく任意整理に向きません。

奨学金があり、更に別の借金もあるという人は、奨学金以外の借金を任意整理することにより返済負担を軽減する方法を検討すると良いでしょう。

裁判所に申し立てをして借金を元金を含めて大幅にカットしてもらう「個人再生」のメリット・デメリット

個人再生は裁判所への申し立てが必要ですが、利息だけでなく、借金総額を5分の1程度(最大10分の1)まで減額することができる債務整理方法です。

利用条件 ・安定継続した収入が得られる
・住宅ローンを除く借金総額が5,000万円以下
メリット ・大幅に借金が減額できる
・借金の原因は問われない(ギャンブルでも可)
・住宅ローン特則を利用すれば家を手放さずに住む
デメリット ・手続きに時間がかかる
・すべての借金が対象となる
・官報に氏名や住所が掲載される
・最低弁済額が100万円以上(100万円以下の借金は減額不可)

個人再生は自己破産と異なり、住宅ローン特則を利用することで住宅ローンを残した状態での借金整理ができます。

住宅ローンを個人再生の対象から外して手続きできるというものであり、個人再生後も住宅ローンを支払うことによって家を残すことができるのです。家や土地の差し押さえ、競売が進んでいても、個人再生手続きを開始すれば手続き終了までストップさせることができます。

マイホーム、大切な我が家を手放すことなく借金を減額できるのが特徴だと言えるでしょう。

ただし、裁判所への申し立てが必要であり時間や手間がかかること、手続きが煩雑で費用も高額になる可能性があること、家族に内緒で手続きを進めるのが困難であることに注意が必要です。

1社あたり1,000円で手続きできる「特定調停」のメリット・デメリット

特定調停は特定の債権者を相手に返済条件について交渉、合意を目指す手続きです。

具体的には将来利息のカットなど任意整理と同様の減額になりますが、任意整理と違い特定調停は裁判所への申し立てが必要となります。

法的な知識がなくても、調停委員が事情を聞き仲介してくれます。ただし、調停委員は必ずしも借金問題に精通しているとは限りません。

利用条件 ・経済的に破綻する恐れがある債務者であること
メリット ・専門家に依頼せず自分自身で手続きできる
・費用を抑えられる
・強制執行を止められる
・債権者を選ぶことができる
・将来利息をカットするなど返済負担を減らせる可能性がある
デメリット ・書類作成に時間がかかり督促が止まるまで時間がかかってしまう
・債権者の同意が得られないこともある
・成功率が低い
・調停委員が債務整理の専門家であるとは限らない
・調停調書の法的効力が高く、返済が滞れば強制執行されやすくなってしまう

特定調停最大のメリットは、専門家の協力なしで手続きできるため弁護士・司法書士費用を抑えらえる点でしょう。1社あたり1,000円で手続きできるのは、他の債務整理よりもかなり費用負担が少なく済みます。

ただし、特定調停は債権者が交渉に応じないこともあり、成功率が高くありません。交渉が決裂した場合でもブラックに登録されてしまうため、デメリット・リスクが高い手続きとなります。

借金に困ったときは弁護士や司法書士に相談!無料相談なら費用がかからない!

借金についての悩みは借金に対する負い目や、知り合いに迷惑を掛けたくないとの思いから誰かに相談することを躊躇しがちです。

しかし、借金は放置すればするほど苦しくなります。借金問題に悩んでいる場合は、速やかに弁護士や司法書士に相談することがおすすめです。

弁護士や司法書士は、どちらも法律の専門家です。借金相談や債務整理についての依頼を受け付けている事務所も多く、どちらに相談すれば良いか悩むかもしれません。

弁護士と司法書士は、業務範囲などに違いがあります。

弁護士 司法書士
債権額 制限ない 140万円以下(1社あたり)
訴えられる裁判所 制限なし 簡易裁判所
個人再生や自己破産の申立て 代理人として申立てできる できない(書類作成のみ)
ただし認定司法書士であれば可

まず、司法書士の主な業務は不動産や会社の登記です。認定司法書士になることで、1社あたり140万円以下の債務について法律相談・交渉・訴訟を行うことが出来ます。

一方、弁護士は借金の金額や債務整理の内容に限らず、すべて代理人として対応することができるメリットがあります。

借金額が比較的少額で任意整理を考えているのであれば司法書士を、個人再生や自己破産まで見据えた債務整理を考えているのであれば弁護士を選ぶのがスムーズでしょう。

弁護士・司法書士に相談するのは費用が心配と思う方もいるかもしれません。しかし、借金問題についての相談であれば無料で対応している弁護士・司法書士事務所は多くあります。

相談方法も対面だけでなく電話やメール、LINEに対応してくれる事務所もありますので、相談しやすい事務所を探してみると良いでしょう。

またいきなり弁護士や司法書士に相談するのはちょっと…という方は、まずは自分の借金が減らせるかどうか、どういった方法で減らせるのかを「借金減額診断」でチェックしてみてはいかがでしょうか。

司法書士事務所、弁護士事務所ともに、借金減額シミュレーターを運営している事務所がありますので、そちらを使って診断を試みてみましょう。

借入状況や連絡先を入れれば、結果が送られてきます。24時間いつでもどこからでも無料で利用できるものが主流ですので安心して利用できます。(逆に手数料がかかったり、個人情報をやたら入力しなければならないものは、悪徳業者運営の可能性があるため、絶対に利用しないようにしてください!)

弁護士・司法書士事務所を選ぶときには、借金問題・債務整理の実績が豊富であること、費用が明確であることを重視しなければいけません。

弁護士・司法書士の業務は幅広いものです。債務整理についてのノウハウが多い方が納得できる結果を出してくれる可能性が高いですが、ノウハウのない事務所に依頼すると債務整理がうまくいかない恐れもあります。

債務整理に強い事務所を探すことも必ず確認したいですね。

弁護士会と司法書士会でも無料相談を受け付けている

東京弁護士会、東京司法書士会でも借金の無料相談を受け付けています。

弁護士や司法書士の事務所に相談するのはハードルが高くても、弁護士会、司法書士会という組織であれば比較的相談しやすいという方もいるかもしれません。

弁護士会 ・相談方法は面談(ネットや電話で予約が必要)
・初回30分面談相談が無料
・毎日交代で当番弁護士が対応
・代理人の相談もできる
司法書士会 ・相談方法は電話(10分目安)、WEB(1人40分以内)
面談(1人40分以内)、出張(施設や病院、公共施設など)
・電話相談以外は予約が必要
・いずれも相談は無料、詳しい相談は面談がおすすめ

弁護士会、司法書士会それぞれ対応している相談方法が異なります。1回あたりの相談時間なども異なるため、事前に確認しておくようにしましょう。

弁護士会では担当弁護士が費用の不安についても家計状況を聞きながら相談に応じてくれますし、必要に応じて法テラスの紹介も行います。

司法書士会では弁護士との業務範囲の違いについても詳しく触れているので、ぜひ参考にしてください。

弁護士・司法書士以外の相談先もチェック

借金問題の相談先は、弁護士・司法書士事務所の他にも様々あります。

ここでは、主な相談先について一覧で紹介します。

法テラス ・法的トラブルの総合案内所
・借金問題は3回まで無料で相談できる
・弁護士費用の立て替え制度あり
日本貸金業協会 ・多重債務相談や貸金業者に対する苦情に対応
・生活再建支援カウンセリングを実施
日本クレジットカウンセリング協会 ・多重債務者に対しカウンセリングを実施
・任意整理を無料でサポート
自治体 ・無料の借金相談を実施していることがある
・日時はホームページで確認

借金相談をするときは、スムーズに相談できるよう自分の借金状況についてまとめておくと良いでしょう。

相談時間や回数が決められていることもあります。事前に確認し、せっかくの相談を無駄にしないように準備したいですね。

自己破産が最適な方法かや減額の可能性は無料の借金減額診断で調べるのがおすすめ!

「借金があるけど自分は減額できるのか知りたい」そう思っても、ただ減額の可能性を知りたいと言うだけで弁護士や司法書士に相談するのはハードルが高いと感じるかもしれません。

まだ依頼するか分からない、そもそも依頼しようなんて思っていない、ただちょっと興味があるだけ、そんな方が弁護士に電話やメールをするのは確かに抵抗があるでしょう。

そんなときにおすすめしたいのが、先述した「借金減額診断」「借金減額シミュレーター」です。

借金減額診断は、借金を減らすことが出来るかどうかを瞬時に判断できるインターネット上のツールです。借金減額の可能性だけでなく、ツールによっては以下の診断もできる場合があります。

  • 借金を減らす最適な方法
  • 過払い金請求の可否

借金減額診断に必要な情報は、主に次の3点です。

  • 借入金額
  • 借入期間
  • 現在の状況(返済できているか、今後の返済に不安があるかなど)

ただし、この診断で知ることが出来るのは「減額できるかどうかの可能性と大体の減額金額について」です。簡易な診断のため、結果も

個人の細かい借金状況を調べることによって、診断とは異なる結果になることもあります。

より詳細な診断結果を希望するのであれば、電話番号やメールアドレスを入力し、後ほど弁護士や司法書士からの連絡を待つ必要があります。より詳細なヒアリングをもとに、弁護士や司法書士が計算し結果をメールや電話で受けとれます。

今までの自分たちの事務所の実績などから算出してもらえるため、画面上ですぐに診断結果が出るものよりは、現実に近い数字になる可能性があります。また、専門家と繋がることで、後々債務整理の依頼をしたい!などとなった場合はスムーズです。

ただし実際に債務整理をしてみたら、結果は違ったとなる可能性ももちろんあります。

借金減額診断のリスク・デメリットは?怪しくないのか心配という声も!

借金減額診断は安心して利用することが出来るのでしょうか。

借金減額診断は、基本的に無料で利用できます。また、弁護士事務所や司法事務所が運用しているものが多く、安心して利用できるのです。

ただし、弁護士事務所や司法書士事務所が運用していないもの、個人が運営しているものは、氏名や住所などの個人情報を入力することで業者に悪用されてしまうリスクがあります。闇金が関係していいるツールもあるようです。

借金減額診断を利用するときは、運用している会社を確認することが大切です。実在している専門家であるのか?手数料などお金を取るツールでないか?個人情報を入力するため、プライバシーマークを取得しているのかなどを確認しましょう。

本当に簡易な診断だけで良いのであれば、個人情報を入力しない診断でまずはチェックしてみても良いですね。

減額診断の後は結果に応じて弁護士や司法書士に相談することもできる

借金減額診断で減額の可能性があることが判明し、債務整理について検討しようと考えた方は、実際に弁護士や司法書士に相談しましょう。

借金減額診断を行った事務所に相談するとスムーズです。

弁護士や司法書士に相談してしまったら、必ず債務整理の依頼しなければいけないというわけではありません。もちろん相談だけで終えることも出来ます。

相談する場合は、相談費用が無料の事務所を選ぶとより安心でしょう。

自己破産の依頼をする前にできることは?借金返済を楽にするための5つのコツ

今は借金返済に悩んでいなくても、借金がある人は返済を少しでも楽にする「コツ」を知っておくことは大切です。

ここでは、債務整理をしなくても借金の減額ができる方法、借金返済の負担を軽くする方法を紹介します。

借金を一本化してまとめる(おまとめローンを利用する)

複数借金をしている場合は、一本化することで借金総額を減額できる可能性がります。

借金の一本化とは

貸金業者からの複数の借金を1つまとめること。複数の借金をまとめた金額を1社から借入れ、その借入金額を複数社の返済に充てます。その後は、新たに借入をした1社に返済をしていくこととなります。

借金一本化のメリットは、こちらです。

  • 低い金利で一本化すれば、返済総額が減額できる
  • 借金の返済管理が楽になる

借金を一本化する専用のローン商品、おまとめローンは、銀行や消費者金融などが取り扱っています。

総量規制がある消費者金融も、おまとめローンは総量規制の例外となるため年収の3分の1を超える借入が可能です。

また、おまとめローンは借入総額が大きくなる傾向にあり、金利が一般的なカードローン商品よりも低く設定されていることがほとんどです。

低金利の商品へ借り換える

借金が1社しかない場合は、より低い金利のところへ借り換えをする選択肢もあります。

一本化は複数の借金を1つにまとめるものですが、借り換えは1つの借金を低金利のものに借り換えるものです。こちらも、金利差の分だけ返済総額が減るメリットがあります。

繰り上げ返済や一括返済をする

繰り上げ返済、一括返済は、余裕があるときに追加の返済をするものです。

  • 返済期間が短縮されて利息が減る
  • カードローンの場合は、借入可能額に余裕が出る

こういったメリットがあります。

カードローンを契約している人は、利用可能枠の範囲内で借入をすることができます。借入をすると借入可能枠が減るため、積極的に繰り上げ返済をすることによって借入可能額を確保することが出来るのです。

しかし、あくまでも繰り上げ返済や一括返済は「余裕があるとき」に行うのが基本です。繰り上げ返済をした結果、生活が苦しくなった。本来の返済日に返済資金が足りなくなってしまった、ということでは本末転倒です。また借りなければならないなんてことにもなりかねません。

ボーナス月など収入が多かった時や、ある程度貯金が貯まったとき、支出が少なかったときなど、余裕があるときに検討するようにしましょう。

また、繰り上げ返済や一括返済を行う際に手数料が必要なケースもあります。頻繁に繰り上げ返済を行ってその分だけ手数料を支払うことになれば、せっかく減額できた支払い利息分の効果が薄くなってしまうでしょう。

手数料の用意ができ、返済できる金額がまとまったときに、一気に繰り上げ返済、一括返済を行うと良いでしょう。

利息の高い借金を優先して返済する

複数借金があれば、1つにまとめる他にもお得に返済できるコツがあります。

利息の高い方の借金から優先して返済していけば、高金利の借金について返済期間を短縮化できます。つまり、それだけ支払い利息総額を抑えることができるのです。

おまとめローンを申し込み・契約するよりも手間が少ない方法ですので、ぜひ検討してみましょう。

家計を見直す

家計を見直すことで、毎月の支出を減らすことが出来ます。

おすすめの方法は、次の通りです。

  • 携帯電話料金を見直す
  • 生命保険や自動車保険を見直す
  • サブスクを解約する

携帯電話料金や生命保険など、毎月一定額を支払っている「固定費」は、プランや商品を見直すだけで安定して支出を削減することができます。

収入を増やす

本業の収入を増やすことは簡単ではありません。しかし、副業などで収入を増やす事はできるでしょう。

借金返済を目的とした副業としては、以下のものを検討してみましょう。

  • 派遣アルバイト
  • 日雇いバイト・スポットアルバイト
  • クラウトソーシング

派遣アルバイトや日雇いバイトは、空き時間だけ働くことができるので副業としておすすめです。

  • イベント設営
  • フードデリバリー
  • チラシやティッシュ配り
  • 資材の搬出入

1日や1週間といった短期間バイトは、登録するとすぐに働けるものも多くあります。

また、在宅で副業をするならクラウドソーシングサービスに登録するのも良いでしょう。

  • Webライター
  • 文章校正
  • モニターアンケート
  • 口コミ作成
ただし、副業するときは本業に支障が出ないようにすることが最重要です。
  • 遅刻や早退などを起こさない
  • 情報漏洩をしない

この2点は基本です。そもそも、就業規則により副業が禁止されている場合は副業することが出来ません。

副業が禁止されていなくても、会社に届け出が必要になるケースもあります。まずは会社の就業規則をしっかりと確認しましょう。

副業で年間20万円以上の収入があれば確定申告が必要になる

サラリーマンなど会社で年末調整を行ってもらっている人の場合でも、以下の条件に該当すれば個人での確定申告が必要となります。

  • 給与所得が2,000万円超
  • 副業で20万年を超える収入がある
  • 2か所以上から給与を受け、一定の収入がある

これらに該当しても確定申告をしなければ、延滞税や無申告加算税などのペナルティが課せられることがあります。

また、副業で20万円以上の収入を得ていなくても、住民税は所得の金額に応じて決定されるため、必ず申告が必要です。

借金返済ができないとどうなる?自己破産は嫌だと放置すると起こるリスクやデメリットは?

借金の返済が苦しいとき、「返済できないのだから仕方ない」と考えてしまう方がいるかもしれません。しかし、借金返済が辛いからという理由で返済しない、督促を無視するのは得策ではありません。

数か月の延滞・滞納でも、強制的に給与が差し押さえられる可能性があるのです。

滞納している人の財産を強制的に差し押さえられてしまう「強制執行」。強制執行されたものは現金化して、債権を回収していきます。

強制執行されてしまうものは、以下の通りです。

  • 不動産
  • 預貯金
  • 給料
  • 株式
  • 証券
  • 宝飾品

家電や衣類などの生活必需品や、年金は差し押さえ対象外です。また、給料も全額が差し押さえられるわけではありません。

  • 給料の1/4が差し押さえ上限
  • 手取りが33万円以上の部分は全額差し押さえ
  • ボーナス、退職金も差し押さえ対象
  • 完済するまで差し押さえは続く
  • 雇用形態問わず差し押さえられる

給与が差し押さえられる場合、会社に通知が届くので会社に強制執行のことは知られてしまいます。家族が給料の金額を把握している場合、給料が減るので知られてしまう可能性が高いでしょう。

強制執行までの流れをチェック

借金を滞納したらすぐに強制執行が行われるわけではありません。強制執行までには、以下の段階があります。

ステップ 内容
電話や郵便による督促 ・支払いについての確認電話が来る
・返済しなければ自宅への通知も届く
期限の利益喪失の通知 ・滞納すると期限の利益喪失となり
借金残高の一括返済を求められる
裁判の予告通知 ・これ以上返済しなければ
裁判を起こす旨の通知が届く
代位弁済による
求償権取得通知
・保証会社が代位弁済を行った場合は
その旨の通知が届く
・返済先が保証会社になる
特別送達による民事裁判・支払督促の提起 ・貸金業者が民事裁判を起こすための手続きを行う
・特別送達が届く(直接受け取る必要がある)
裁判確定や仮執行宣言による
強制執行(給与差し押さえ)
・会社に対して給与差し押さえ通知が届く
・財産が差し押さえられる

強制執行までにかかる時間は、最短で3ヶ月程度です。強制執行されないためにも、返済が苦しくなったら早い段階で対応をとる必要があります。

自己破産ではなく借金の時効をしたい!時効は5年だが成立は難しい!借金の時効条件とは

借金に時効があるのは事実です。

借金の時効とは

最後の返済から5年以上が経過すれば、消滅時効となる。ただし、時効の援用を行わなければ借金返済義務がなくならない。

まず、借金は最後の返済から5年が経過することが時効の条件です。ただし、時効には更新事由があり、以下のケースに該当すると時効がゼロからスタートする(リセットされる)ことになります。

  • 裁判上の請求が行われる
  • 時効期間経過前に支払い義務があることを認める
  • 差し押さえや仮処分が行われる

裁判上の請求が行われてしまうと、時効成立までの期間が判決確定から10年に延長されてしまいます。

また、時効が経過する前に1円でも返済してしまったり、返済すると口約束してしまったりすると、借金の時効がリセットされてしまいます。

借金の時効が経過したとしても、「時効援用」の手続きをしなければ返済義務は残ったままです。

時効援用とは

返済義務がなくなったことを債権者に伝えること。内容証明郵便にて、相手業者に郵送する。

ただし、時効援用の手続きをしようと内容証明郵便を送っても、時効の更新が行われていれば借金があることを認めてしまうだけでなく、現在の住所なども知られてしまいます。

結果的に時効が消滅・リセットされる恐れがあるため、本当に時効が成立しているかどうか弁護士・司法書士などに依頼して調べてもらうようにしましょう。

時効成立のため夜逃げをして身を隠す方もいらっしゃるようですが、夜逃げをしたら請求がストップするわけではなく、むしろ借金は日に日に増えていくばかりです。

また、住民票を移動しないと、福祉サービスが受けられなかったり、子どもを学校に通わせることができなかったり、各種身分証が使えない、国民健康保険の利用ができない、免許の更新ができないなどといったかなりのリスクを負います。

借金の時効は成立しにくいと言われているため、もし時効かも?と思った際にも、必ず弁護士や司法書士に相談し、自己判断で動かないほうが賢明です。

返済できない借金から逃げられる?やってはいけない3つのNG行動

借金には時効がありますが、時効は更新されてしまうこともあるため時効援用を無事に終えるのは簡単ではありません。

借金から逃げるのは難しいとなれば、どうにかして返済するか自己破産などの債務整理で借金整理をする必要があります。

借金が返せない場合に、絶対にやってはいけないNG行動があります。

  • 新しく借金をして借金を返す
  • クレジットカードを現金化する
  • ギャンブルで返済資金を得ようとする

NG行動となる理由について解説します。

新しく借金をして借金を返す

借金のために他の業者から借金をして返すことはできるかもしれません。しかし、それは一時しのぎであり、ただ借金を増やすだけの行為です。翌月以降、返済額が膨らむことで生活が苦しくなってしまう恐れが高まります。

借金を借金で返すことは、決して行ってはいけません。

闇金からの借り入れを検討している方もいるかもしれませんが、絶対にいけません!法外な利息で一気に借金が膨れ上がってしまいます。

クレジットカードを現金化する

クレジットカードの現金化とは、クレジットカードで商品を購入すると、その金額の7~8割程度の現金を振り込んでもらうことが出来るというものです。

クレジットカードのキャッシング枠を使い切ってしまっていても現金を手にできる方法として、様々なところで広告を目にします。

クレジットカードを現金化すると、現金が手に入ります。しかし、実際に使用した金額に対して低い金額しか得られないため、翌月以降の支払い負担の方が大きくなってしまいます。年利で考えると、キャッシングの法定上限金利である20.0%を超えることも珍しくなりません。

また、クレジットカードの現金化はカード規約で禁止されている行為です。

現金化することがバレてしまったら、クレジットカードが使用できなくなる、返済・支払い残額の一括支払いを求められるリスクがあります。

ギャンブルで返済資金を得ようとする

返済するための資金を増やそうとしてギャンブルに手を出すのもNG行動です。ギャンブルは当たれば大きなリターンが得られるかもしれませんが、多くの場合は費やした資金を失ってしまいます。

生活に支障が出るような事態になりますし、ギャンブルで失った資金は戻ってきません。

同様の理由で、投資に手を出すのもNGです。投資は当面使う予定のない「余裕資金」で行うのが基本です。借金返済に追われている状態では手を出さないようにしておきましょう。

なぜ自己破産を検討するまでに至ってしまったのか?2つの借入ボーダー金額を意識してみて

借金はいくらからが危ないと判断できるのでしょうか。もちろん、その人の収入や家族状況などによってその金額は異なりますが、目安となるものはあります。それが、次の2点です。

  • 100万円
  • 総量規制

それぞれの目安について解説します。

100万円を超える借金はストレスになる

100万円という金額は、大台に乗るか乗らないかのボーダーラインとして考えられています。100万円までなら大丈夫、と感じる人も多いようです。逆に、100万円を超えるとヤバイ、と感じてしまう人が多いとも言えます。

しかし、実際に100万円までの借金が危険かどうかはその人の収入などの条件に大きく左右されるので、あくまでも目安の1つとして考えておきましょう。

総量規制を超える借入は自力返済が苦しくなる可能性が高い

借金の目安として、総量規制があります。

総量規制とは

貸金業法に定められているルールであり、個人の借入は年収の3分の1までに制限されている。銀行などの金融機関は総量規制の対象外。

総量規制は貸金業法のルールですから、銀行法に則って運営している金融機関からの借入は対象外です。しかし、そもそも総量規制は借金返済に苦しまないように設定された目安であり、この金額であれば無理なく返済できるであろうと考えられています。

金融機関からの借入だとしても、年収の3分の1を超えると返済能力を超えてしまうと考えることが出来るのです。

借金が年収の3分の1を超えないように借り入れをすることを心がけましょう。また、もし年収の3分の1を超えているのであれば、返済が苦しくなるリスクが高まっています。早急に対応について検討することが大切です。

借金が返せなくなるかも…という危険サインとは?

借金が100万円を超えてなくても、総量規制を超えていなくても、以下の状況になれば早く対処した方が良い「危険のサイン」です。

  • 多重債務になっている
  • 遅延損害金が発生している
  • 完済できずに長期間経過した借金がある

借金が100万円未満でも、多重債務で借金まみれの生活を送っている人は借金返済が終わりづらい状況にあると言えます。借金返済のために借金をしている状態であれば更に危険です。

返済日に返済ができておらず遅延損害金が発生していると、返済額がどんどん膨らんでしまいます。できるだけ早く対策することが求められます。

完済できず長期間経過している借金は、利息が膨らみすぎて元金が全然返済出来ていない恐れがあります。元金が減らない状態で新たな借金をすると完済がより困難となるため、注意が必要です。

自己破産のよくある質問まとめ

自己破産に関してよくある質問をまとめました。自己破産を検討している方、手続きに不安を感じている方はぜひ参考にしてください。

自己破産の費用目安は?

自己破産の費用目安は、主に次の通りです。

  • 弁護士費用:30~80万円
  • 収入印紙:1,500円
  • 郵便切手:債権者数による
  • 破産予納金:同時廃止1~3万円、管財事件50万円程度
  • 官報公告料:同時廃止11,859円、管財事件15,499円

大きな費用としては弁護士費用と予納金があります。予納金は管財事件になると高額になりますが、弁護士に依頼することで少額管財事件を利用できることがあります。少額管財は予納金が20万円に抑えられるため、相談してみましょう。

自己破産は弁護士と司法書士どちらに依頼するのが良い?

自己破産は弁護士、司法書士どちらに相談することもできます。しかし、依頼する場合司法書士が対応できるのは債権者1社あたりの借金が140万円を超えないものであり、かつ書類作成サポートのみです。

自己破産は手続きの準備も大変ですし専門的な知識も求められるため、代理人として手続きができる弁護士に依頼した方がスムーズでしょう。

費用を安く抑えたいけど方法はある?

自己破産は自分自身で手続きをすれば弁護士費用を抑えることができます。しかし、自分で手続きをすると時間も手間もかかりますし大変です。

弁護士に依頼しつつ費用を抑えたいのであれば、分割払いに対応している事務所を選ぶと良いでしょう。分割払いができれば、費用負担を減らすことができます。

また、法テラスを利用するのもおすすめです。法テラスは収入要件、資産要件を満たすことで弁護士費用の立て替えをしてもらうことができますし、自己破産費用そのものも15万5,000円から21万円ほどと自分で弁護士事務所を探したときより安く依頼できます。

借金理由がギャンブルでも自己破産できる?

自己破産には借金の免責が認められない免責不許可事由があり、その中にはギャンブルも含まれます。つまり、ギャンブルが原因の借金は自己破産できないと言われているのです。

しかし、実際は嘘をつかずに手続きに誠実に対応する、手続き後にギャンブルをしないなど反省した態度が認められるようであれば、裁判所が免責を認めることもないわけではありません。これを、裁量免責と呼びます。

また、ギャンブルが原因の借金は同時廃止ではなく管財事件になる可能性が高いと言われています。同時廃止より高額な予納金が必要となるでしょう。

自己破産をすると携帯やスマホは使えない?

自己破産をしたとき、携帯電話、スマートフォンが強制解約されてしまう可能性があります。それは、以下のケースに該当した場合です。

  • 本体代金の分割払いが残っている
  • 利用料金を未納、滞納している

すでに本体代金を支払い終わっていて、未払い料金などがない、本体の価値が20万円以下であれば自己破産をしても携帯電話やスマートフォンが没収、強制解約されることはないでしょう。

本体代金の分割払いを終えていない、携帯電話料金の未払い分があるとき、自己破産前に一括で支払ってしまうのは危険です。それは債権者平等の原則に反する偏頗弁済とみなされ、免責が認められない恐れがあります。

携帯電話、スマートフォンの未払いがある場合は弁護士に相談しておくと良いでしょう。

自己破産をしたときの家族への影響は?

自己破産をしてブラックリスト扱いになるのは、自己破産をした本人だけです。家族がブラックリストになることはありません。

また、自己破産では一定以上の価値がある財産などが差し押さえられてしまいますが、家族名義の財産がなくなることはないので安心してください。ただし、家族が借金の保証人になっていれば代わりに返済義務を負うことになるので注意が必要です。

また、自己破産をした人名義の家や車は差し押さえられてしまう恐れがありますので、住むところを失う可能性があります。自己破産をした人は一定期間保証人になることができないため、子どもが奨学金を申し込む場合は影響があるかもしれません。

戸籍や住民票に自己破産をした事実が記載されることはありませんから、結婚や就職には一切影響ありません。

自己破産は生活を立て直すための正当な手段!悩んでいるなら相談しよう

自己破産をすると人生の終わりなんてイメージを持っている人もいるかもしれません。しかし、自己破産は借金救済の方法である債務整理の1つです。借金に苦しむ人の生活を立て直すための正当な手段なのです。

自己破産をすると財産は差し押さえられてしまいますが、生活に必要な家具家電や最低限の現金は守られます。生活をリスタートさせるため、自己破産を含めた債務整理について検討してみましょう。費用について不安がある場合も、法テラスを利用する・分割払い可能な事務所を選ぶなどの方法はあります。

借金返済に困っている人は、速やかに弁護士・司法書士などに相談してみることをおすすめします。